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 トラブル表
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 シナリオ本体

ヒミツのコイ

NPC情報

藍田凛(あいだ・りん)(性別:HO1と逆(改変可能)年齢:HO1と同世代)

変装時の容姿:中肉中背。黒髪短髪の清潔感のある男性。黒髪セミロングの清楚系な女性。ただし、性別にかかわらず化粧品の匂いがする。(接近・聞き耳情報)服装もこざっぱりとしていて「雑誌の表紙にいそうなタイプ」。HO1の本来の好みに考慮はしていない。藍田の考えた「モテそうな人の恰好」である。
本来の容姿:中肉中背。男女ともに染めた金髪で短髪。ハデな赤縁の眼鏡をかけており、派手なメイクを施している。服装の趣味は露出が高く、派手。(このバージョンはシナリオで登場しないが、こういう恰好でHO1と出会っていましたという補足)
呼びかけ:<HO1の名前>さん、<HO2の苗字>さん、店長。口調は基本的に敬語。

シナリオ作者が作ったパイロット版では性別は「HO1の同性」だ。それも原因でこじらせた。配布版ではPLの地雷に配慮し、好きな性別を選んでほしい。でもそれがなくとも思い込みは激しい。ダメな奴。ただ、エマに会わなければ元恋人の別れから立ち直り、HO1にマトモに告白する未来もあったと思われる。
 一人称は女なら私。男なら俺。HO1と初めて会った時は、もっと荒い口調だった。派手な格好もしているし、ともかく印象が違う。すべては元恋人の理想のSになるための空回りである。
 その当時の恰好は、元恋人の趣味。一途な人ではある。視野は狭いけど。
 どちらが本来の藍田かと聞かれれば、本人はよくわからないかもしれない。
 エマのことは「いいひと」と思っていた。自分に害意を向けてくる人間のことをあまり見たことがないのかもしれない。箱入り娘(息子)なのである。
 ED後は殺人未遂の現行犯での逮捕+専門医のカウンセリングを想定している。藍田の両親は子供に甘いが、それをかばったりはしない。HO1やHO2が藍田の更生を望み、会いに行くなら、いつの日か更生も叶うだろう。良くも悪くも素直な人なので。ちなみに苗字の由来は「間」間男だったり間女だったりするから。
 ロールの方向は「ウカツで頼りない人」である。HO2の襲撃後は「追い詰められた脆い人物」だ。

 藍田は人形の中身を知らない。人形に関しては「エマが作った不思議なもの」としか思っていない。人形の中身がHO1を攻撃すればうろたえる。HO2を攻撃しても、多少は心を痛める。HO2が怪我をしたなら、応急手当もする。人形の中身との戦闘時、HO2への嫉妬は憎悪にまでなっていない。藍田が道を踏み外すトリガーは「無事を喜び合うHO1とHO2を見た時」や「HO1に助けられて当然の顔なHO2を見た時」などである。このあたりはシナリオの流れで色々違いそうだが。

藍田・台詞例

茶番パート
「いやあの、SとかMというより…あの…元恋人の付き合いで…。いや頑張りましたけど…殴ったりけったりは…嫌なのでしなくて…。言葉攻めを…。……い、いえこの話はいいでしょう!?」
「HO2さんが羨ましいですね。よいお友達(恋人)を持って」
「どんな風に会ったんです?」
「(馴れ初めを生き生きと語るなら)あ、恥ずかしいですよね。すみません」
「(馴れ初めを伏せるなら)え。いいですねえ。私もそういう出会いがあるでしょうか」

「この道具ですか? 仕事で使う、メイク道具です。好きですよ。キレイだったり、可愛かったりするものを作るのって、楽しいですよね」

人形の中身を見た時の反応
「な、んですか、これ…」
「HO1さん、危ない!」
「HO2さん、怪我…大丈夫ですか?」
HO2の襲撃後
「私は、HO2さんが羨ましかった」
「私は、口に出すことだって、できなかったのに…!」

「言えば相手をしてくれましたか? あなたは私のことすら知らない。知ったところで…きっと、なにもなかった!」
「私は、ただ。…ダメだとわかっていても、あなたの隣に他のがいるのが、嫌だった」

「(HO2に対して)あなたが羨ましかった。なんで気づかないんですか。あの人の好意に」
「(HO2に対して)私のことを罵るなり、嫌うなり、どうぞ。気分が悪いでしょう? …それが私があなたに抱いていた感情だ」
キャラシ・例(改変自由)

人形

見た目:今のHO1から想像して作った「小学一年生っぽい等身大人形」。髪色や目の色、眼鏡の有無は今のHO1に準ずる。PLに「過去から連れてこられたHO1ではないな」と思ってもらえるだろう。
触り心地:体温があり、触り心地は人そのもの。切れば血が出る。構成物質は<人の遺伝子・人の内臓・人の皮膚>なのだ。肘と膝にある球体関節のみが「人形」の特徴。なぜそんな見た目か。ただの人だと思われても困るが、ただの人形だと思われても困る。不気味で得体の知れないものと思ってもらうために、エマがデザインした。

 「コイツ言うこと聞くって言う割に全然いうこと聞かねえじゃん!!」(過去のPL・探索者の皆様のリアクション)
 こちらの人形に関してはKPの思う「すべての好意を性欲に結び付ける気持ちの悪い生き物」ロールをしてほしい。心理学をふってもなにもない。「なにも考えていない」が心理学成功情報だ。
 危害を加えられた時子供そのものの悲鳴を上げるのは、エマにそうプログラムされているからだ。痛覚・性感ともに鈍い。HO2以外の声は「雑音」として認識する。足音なども動揺だ。話しかけられれば目線くらいは向けるが、基本的に無視である。感じが悪い。HO1はキレてもいい。
 服装はあくまで例なので、KPのスキにいじってほしい。

人形の中身(人工で小型の原ショゴス*オリジナル要素ありの弱体版原ショゴス)

STR:20 CON:10 SIZE:7 INT:10 POW:17 DEX:10
耐久:9 ダメボ:1d4
押しつぶし:100% ダメージ:db*2
触手 50% ダメージ:db*2
噛みつき 25% 1/2db
*この人形は、いかなる攻撃からも最小限のダメージしか受けない。(ただし、本来の原ショゴスとは違い、回復能力はない)
 材料は「エマの体細胞」と原ショゴス作成に必要なAF。本来は肉塊だが、変幻自在という特性を生かし、HO1に似た姿に化けている。

エマ 性別:男性固定。年齢:45歳(美への執着で30代くらいに見える。純粋にメイクと気合)

容姿:身長180pの中性的な美形。黒髪ウェイブのロング。元の顔がいいから中性的な恰好が好きで、女性の服の方が種類が多くて楽しかったのでオネエになった。華奢だが体つきはいじってないので男性だとはすぐにわかる。
技能値:母国語は英語。日本語・ラテン語・フランス語・中国語も60%くらい。心理学80%。スタンガンのためのこぶし50%。回避80%。料理とか制作(カクテル)が30%くらい。職業は狂信者。

 表向きの性格は肝っ玉系のねーちゃん。本性は「知識欲の塊」魔術師を志しているのも、金を集めているのも、すべて知識欲を満たすためである。美しく賢く生まれたので、自分の美しさにもかなり執着がある。規則正しい生活を送り、体を鍛え、食生活に気を遣っている。魔術師のくせに。
 藍田に目を付けた理由は「金持ってそうで素直で扱いやすい」から。HO1とHO2のことは「気の毒な人」と思ってる。気の毒と思っているけど、別に心は痛んでいない。しかし、HO1やHO2が魔術的な知識を見せたりすると、かなり強い関心を示す。「好きなのよぉ、不思議なこと」とは言うが。心理学に成功すれば「恐ろしいほどに興味を持っている」と分かる。
 ニャルの信者であるため「人を狂気に走らせる行動」を好んで行うが、彼としてはこれは「推しに対するお布施」みたいなもの。別に人の苦しむ顔が好きだったりはしない。彼が好きなのは自分ひとりである。
 エマは基本的にその場しのぎの嘘ばかりつく、きわめて不誠実な人物ではあるが。メイクの話とかを振ると、めっちゃ盛り上がる。

エマ・台詞例

茶番パート
「私のつけてる香水? ああ。いい香りでしょう? そう、これ、チューベローズなの。あとはジャスミン。名前のわりに、バラじゃないのよねえ、びっくりしちゃった。
 そうそう、あんまりに妖艶だからねェ「チューベローズの畑の前は恋人で通るな」なーんて言われてたらしいわよぉ。なんで? うふふ、レディに言わせないで」
*チューベローズの香りで盛って我を忘れて性行為にふけるという言い伝えがあった。ちなみに和名は「月下香」月の夜の香りが素晴らしいとたたえられた。

「バー・チューベローズ。…そう珍しい名前でもないと思うんだけど。ここらでは、ウチだけね。でも、本当に知らないの」
「HO2ちゃん? 初対面じゃない? 本人がそう言うなら。としかいえないわねえ。ウチ、来てるの知られたくない人間が多いから。
 要はHO1ちゃんがどっちを信じるかというお話。なら、答えなんて、聞くまでもないでしょ?」

「なんでこんな格好してるか? 趣味よ。私が美しいから」(本当にただの趣味だ。しいて言うならば長い髪には魔術的な意味がなくもないが。男でも女でもないことは、魔術的に意味を見出され気味だが。彼のコレは、そういった言い伝えから発展した、純粋な趣味だ)
「不気味? 失礼ねえ」
「キレイ? あ・り・が・と・う」

「なんで心当たりがあるか?
 そうねえ、そういうの、詳しいの。昔、昔ね。神様に会ったことがあるのよ。っていったら信じる? いい男だったわねえ、そうそう、ちょうど私みたいな褐色の肌の。まあ、私の方がいい女だけどぉ?
 それからおかしなことがあってね。その関係で…ぽーんと大金だけ手に入れちゃったことがあって。もう色々と嫌になったから。素敵なお店を作ってみたの。その時、私の友達に宣伝もしたから、藍田ちゃんの言う通りにSM趣味の人が集まることも、そこそこにあるわねえ」
「神様の名前はなんだったかしらねえ。ニョロだかニャル高だった気がするけど。忘れてしまったわ。忘れさせて頂戴」
*真実を交えた嘘だ。
 エマはニャルに会ったことがある。自ら望んで接触の呪文を使い、信者として。生贄を使い、神話的な知識を得るために。
 そういった過程で「探索者」という存在とも対立したことがある。その時のことを思い出しつつ、嘘をついている。
人形撃破後の台詞
「私、結局力になれなかったみたいで。悪かったわねェ」
「でもまあ、よかったんじゃない? これにて解決」
「例の、心当たりの方だけどね。やっぱりそんな人形は作ってないって。お金にならないから、って。でもね。可哀そうだから駆除薬を作ってあげるそうよ。報酬は、そうねえ?
 あなたたちの労働力や、一芸?」
(KP裁量で一芸に関する技能を振ってもらってほしい。失敗した場合は皿洗い。最初の会合でこういったやりとりをしていれば、このタイミングでは発生しない)
「そーれーかぁ? 私に体を売る、とかもありよぉ? 一晩、あとくされなく」

シナリオ背景

1:人形がHO2の服を下着ごと強く引いてくる。その拍子に、HO2の服が破れた。すると、人形はそこからするりと手を滑らせてくる。容貌を裏切る、性感をあおるような動きだ。
2:人形がHO2の胸元に手を這わす。じっとHO2を見上げる目は、潤み切っている。
3:人形がHO2の手に口づける。ままごとのようで可愛らしい口づけが、すぐに違うものに変わる。指をくわえ、吸う様は、あきらかに性感をあおることを目的にしているように見える。
4:人形がHO2を呼ぶ。「ご主人様。ご主人様。僕になにか、してくれませんか?」
5:人形が自身の服を脱ぎだす。きょとんと不思議そうな顔で言う。「ご主人様が愛してくれるように、準備をしています」
6:人形が膝にのぼり、背伸びをし、HO2の耳たぶを軽く食む。あきらかに性感をあおるための動きは、幼い容姿に不釣り合いだ。

*KPが適切だと思うタイミング(推奨・1時間ごと)に原則HO2に<1d6>を振ってもらい、こちらのトラブルを起こしてほしい。
ただ、これがあるとシナリオの進行が滞る、と感じた場合は、削除していいイベントだ。
.txt形式でダウンロード

シナリオ背景

 藍田はHO1に恋をした。だが、告白しそうとした時、HO2とHO1が睦まじく歩く姿を目撃した。
 実際の二人の関係性が恋人同士でなかったとしても、同性だとしても、藍田は勘違いをした。恋人同士だ、と。思い込みが激しい性格は藍田自身のものなのである。

 その後、行きつけのバーであるチューベローズにて、失恋の報告をした。元恋人にフラれて荒れていた時も、HO1への恋心を自覚した時も、藍田はエマに相談をしていた。
 ほとんど話したわけでもないのに、ずいぶんとHO1に入れ込む藍田を見て、エマは思った。これはけしかけたら道を踏み外してくれるのではないか、と。

 だから自らの神話的な知識を生かして、人工の原ショゴスを作り出した。
「これを送り込んで、HO2の株が下がったら、アナタの漬け込むスキができるんじゃない?」
「同じおかしな人形を持っている同士、相談をしたい、なんて言ったら。仲良くなれるのかも」
 自分自身でアピールしたり、自分を磨く方向ではない努力を進めるあたり、下種い。
 それを受け入れてしまう藍田の性格も、よくはない。酒で酔った勢い、エマの話術に乗せられた結果なので、この時点では同情の余地があるが。
 ラストで襲撃を起こすのは、藍田自身の判断と嫉妬によるものだ。

 エマはコトがどちらに転ぼうと、どうでもいいと思っている。藍田が思いを遂げたのであれば「HO1にバラされたくなければこっちの言うこと聞け」と脅迫できる。藍田からはそれなりに金を引き出せることを、客としてみていて知っているのだ。
 うまくいかずとも、人が堕落するさまを見れる。
 千の貌を持つかの神の目的は「人に狂気を振りまくこと」なのだから。信者である彼も、そういったスタンスで動いている。ノーリスクでそれが達成できるのであれば、悪くはない。

報酬

・理不尽な状況にめげず探索した…恐怖の克服としてSAN+1
・人形を破壊した…恐怖の克服としてSAN+1d3
・人形の中身を目撃した…冒涜的なものを目撃・交流したとして神話技能+1