タイトル:蒐集の虜(作者:青月)シナリオ作者のサイト・ツイッター
推奨:恋人・思い人がいる探索者。(時代は不問)
概要:KPがいなくてもテキセで遊べるさっくり30分〜1時間シナリオ。
恋文を書くだけの夢クローズド。
夢クローズドなので外国人でもいい。大正〜現代までを対象にしているけど別に細かいことはどうでもいい。
ロスト率は低い、後遺症はなし。
作中の指示がちょっと質問っぽいけどあくまで恋文を書く。ただただそれだけのシナリオです。
遊び終わって楽しかったら再配布なり改変なりお好きにどうぞ。作者名はどこかに明記してもらえると嬉しいです。
ログと公開してくれればいいのになと思います。
恋文は…いいぞ。
あなたは目を開ける。
すると、古めかしい書き物机が目に入る。
あたりを見渡せば、閑静な宿といった趣の部屋が目にはいる。
あなたはまるで誰かと向かい合うように座布団の上に座っていた。
畳敷きのその部屋の本棚にはなにか古めかしい本がつまり、扉の前には透明な水差しが置かれている。
ただし、窓が一切ない部屋だ。
六畳といったところの狭さと相まって、どうにも狭苦しい。息苦しい。人によっては動悸を感じるかもしれない。
否。
動悸の理由は閉塞感ではない。
あなたはこんな場所にきた覚えはない。
自宅で寝たはずである。
いつのまにやら来ている、浴衣にも見覚えはない。
ただの夢であるというのに、奇妙な質感を持つ部屋に、わずかに正気がゆるがされる。
【正気度喪失:0/1】(日本の知識がない探索者であれば、あきらかに自分の知識にない「夢」の存在に0/1d2の正気度喪失
そうしてあなたが不思議な心地になっていると、机の上に便せんがあることが分かる。
最初に見た時はなかったはずのそれは、触れるとさらさらと心地よい。
脇には万年筆が添えられ「さあ、ものを書いてください」と言わんばかりである。
突如出現したそれに、あなたがなにか反応を示すより早く、便せんに言葉が赤い文字が浮き上がる。
『恋文を書いて、見せてくれ』
『恋を知らぬ俺の代わりに』
『恋を教えてくれ』
『それさえ叶えば、ここから解放しよう』
あなたが文章を読むと、くしゃくしゃと丸まり、どこかへと消えていく。
新しく表れた便せんには、赤い文字でこう描かれている。
『最初は初めて出会った時のことを知りたい』
『ただ出会うだけで、なぜ人は恋に落ちる?』
『心が動かされたのか、その時は動かされなかったのか』
『それはあなたは、恋を知る者ならば、どのように意中の相手に伝えるのだ』
『私には、それが分からなかった』
一方的に要望を告げて、その便せんもまた空気に溶ける。
もしもあなたがその言葉に見覚えのない(日本語技能のない)人間でも、なぜか意味は分かった。
新しく現れた便せんは、真新しく、何も描かれていない
あなたは素直に恋文を書いてもいいし、書かなくともよい。
あるいは、『嫌だ』と書いてみてもいいだろう。
恋文の相手は生者でも死者でも構わない。
心から愛しているのであれば、叶わぬ恋でも構わない。
あなたの大切な『誰か』に向けた手紙を、あの文字の書き手は欲しているのだろう。
1枚目の便せん:選択肢
・便せんに恋文を書く
・便せんに恋文以外を書く(文句・質問など)
・扉から出ようとする
・本棚を調べる
→図書館・目星のどちらかに成功
→失敗
あなたは、相手との出会いを手紙にすることはなかった。
あなたはその便せんに文句を書くかもしれない。それとも、質問を書くのかもしれない。
質問には答えが返ってこない。
ただ、苦情を書くのであれば便せんには効果が表れる。
あなたが心の底から、満足するまでこの理不尽に対する苦情を書ききったと思った瞬間、ふわりと手紙が浮き上がる。
あなたが手を伸ばすより早く、それはどこかへ消えた。
机に目線を移せば、新しい便せんに赤い文字が浮き出る。
『この恋文は、五つの設問が終わるまで貸してくれ』
『すべてが終われば、あなたに返そう』
『見せてくれれば、俺の目的はかなうのだ』
『そうして恋を集めれば、きっと彼女を悲しませずにすんだのだ』
―――まるであなたが恋文を書いたかのようなその文字に、気づくことができるだろう。
この文字の主は、内容を見ているわけではない。
決められた言葉を、決められたように浮き上がらせているだけだ。
そうして、なにかしらの手段で回収している。
誰かの後悔をつづった便せんはくしゃくしゃと丸まり、最初に見たものと同じように空気に溶けていく。
そうして、新しく表れた便せんには、やはり赤い文字で指示がある。
『次は、意識したキッカケを教えてほしい』
『それがあった人間は、それをどのように意中の相手に伝えるのだ』
『伝えられぬのなら、どのように文に込めるのだ』
2枚目の便せん:選択肢
・便せんに恋文を書く
・便せんに恋文以外を書く(文句・質問など)
・扉から出ようとする(1回目)
・扉から出ようとする(2回目)
・本棚を調べる
→図書館・目星のどちらかに成功
→失敗
あなたは、相手を意識したきっかっけを手紙にすることはなかった。
あなたはその便せんに文句を書くかもしれない。それとも、質問を書くのかもしれない。
質問には答えが返ってこない。
ただ、苦情を書くのであれば便せんには効果が表れる。
あなたが心の底から、満足するまでこの理不尽に対する苦情を書ききったと思った瞬間、ふわりと手紙が浮き上がる。
あなたが手を伸ばすより早く、それはどこかへ消えた。
机に目線を移せば、新しい便せんに赤い文字が浮き出る。
『協力を感謝する』
―――まるであなたが恋文を書いたかのようなその文字に、気づくことができるだろう。
この文字の主は、内容を見ているわけではない。
決められた言葉を、決められたように浮き上がらせているだけだ。
そうして、なにかしらの手段で回収している。
誰かの後悔をつづった便せんはくしゃくしゃと丸まり、最初に見たものと同じように空気に溶けていく。
そうして、新しく表れた便せんには、やはり赤い文字で指示がある。
『次は、相手の好ましい点と、嫌いな点を伝えてはくれないか』
『俺には、うまく紡げなかったのだ』
3枚目の便せん:選択肢
・便せんに恋文を書く
・便せんに恋文以外を書く(文句・質問など)
・扉から出ようとする(1回目)
・扉から出ようとする(2回目)
・扉から出ようとする(3回目)
・扉から出ようとする(4回目)
・本棚を調べる
→図書館・目星のどちらかに成功
→失敗
あなたは、相手の好ましい点・嫌いな点を語ることはなかった。
あなたはその便せんに文句を書くかもしれない。それとも、質問を書くのかもしれない。
質問には答えが返ってこない。
ただ、苦情を書くのであれば便せんには効果が表れる。
あなたが心の底から、満足するまでこの理不尽に対する苦情を書ききったと思った瞬間、ふわりと手紙が浮き上がる。
あなたが手を伸ばすより早く、それはどこかへ消えた。
机に目線を移せば、新しい便せんに赤い文字が浮き出る。
『協力を感謝する』
―――まるであなたが恋文を書いたかのようなその文字に、気づくことができるだろう。
この文字の主は、内容を見ているわけではない。
決められた言葉を、決められたように浮き上がらせているだけだ。
そうして、なにかしらの手段で回収している。
誰かの後悔をつづった便せんはくしゃくしゃと丸まり、最初に見たものと同じように空気に溶けていく。
そうして、新しく表れた便せんには、やはり赤い文字で指示がある。
『次は、相手のために生きれるのか語ってほしい』
『人は恋ゆえに、どこまでできる?』
『夢を捨てれるのか? 家を捨てれるのか? 自分を捨てれるのか?』
『捨てれてしまうのが恋なのか』
『なにかを始めるのか? 例えば相手の好む何かを』
『なにかを生み出すのか? 例えば相手との子を』
『分からないのだ』
『人は、どこまで。どのように意中の相手と生きていくものなのか』
赤い文字の筆跡は変わらない。
最初から、少し読みづらいようなクセ字のままだ。
なにかを切望するかのようなその内容も、今までと同じように丸まり、空気に溶けていった。
4枚目の便せん:選択肢
・便せんに恋文を書く
・便せんに恋文以外を書く(文句・質問など)
・扉から出ようとする(1回目)
・扉から出ようとする(2回目)
・扉から出ようとする(3回目)
・本棚を調べる
→図書館・目星のどちらかに成功
→失敗
あなたは、相手のために生きれるかを語ることはなかった。
あなたはその便せんに文句を書くかもしれない。それとも、質問を書くのかもしれない。
質問には答えが返ってこない。
ただ、苦情を書くのであれば便せんには効果が表れる。
あなたが心の底から、満足するまでこの理不尽に対する苦情を書ききったと思った瞬間、ふわりと手紙が浮き上がる。
あなたが手を伸ばすより早く、それはどこかへ消えた。
机に目線を移せば、新しい便せんに赤い文字が浮き出る。
『協力を感謝する』
―――まるであなたが恋文を書いたかのようなその文字に、気づくことができるだろう。
この文字の主は、内容を見ているわけではない。
決められた言葉を、決められたように浮き上がらせているだけだ。
そうして、なにかしらの手段で回収している。
誰かの後悔をつづった便せんはくしゃくしゃと丸まり、最初に見たものと同じように空気に溶けていく。
そうして、新しく表れた便せんには、やはり赤い文字で指示がある。
『次が最後だ』
『人は、恋ゆえに死んでしまえるのか?』
『なあ、それを相手に伝えてくれないか』
『死んでしまうほどの思いであったと、そう伝えてくれることは』
『きっと相手の心を救うのだ』
『そうと教えてくれたなら、きっと俺はこうならなかったのだから』
・便せんに恋文を書く
・便せんに恋文以外を書く(文句・質問など)
・扉から出ようとする(1回目)
・扉から出ようとする(2回目)
・扉から出ようとする(3回目)
・扉から出ようとする(4回目)
・本棚を調べる
→図書館・目星のどちらかに成功
→失敗
あなたは、相手のために死ねるかどうかを語ることはなかった。
あなたはその便せんに文句を書くかもしれない。それとも、質問を書くのかもしれない。
質問には答えが返ってこない。
ただ、苦情を書くのであれば便せんには効果が表れる。
あなたが心の底から、満足するまでこの理不尽に対する苦情を書ききったと思った瞬間、ふわりと手紙が浮き上がる。
あなたが手を伸ばすより早く、それはどこかへ消えた。
机に目線を移せば、新しい便せんに赤い文字が浮き出る。
『これで俺の知りたかったことはすべてだ』
『読み、集めた俺はわかっているのだろうか』
『恋を蒐集すれば、俺にもそれが分かるのか』
『恋文を持て余し、女を一人死なせた俺にも、それが』
『分かることを祈っている』
『協力してくれたあなたには、感謝をしている』
赤い文字を記した紙はくしゃりと丸まり、やはりどこかへと消えていった。
あなたの書いた手紙は、どこを探しても見つからない。
同時に、音がする。
後ろを見れば、扉が開いている。
同時に、和室がボロボロと崩れ始め、早く出なければと感じる。
あなたが扉を調べるのであれば、あかないことが分かる。
外から施錠するタイプなのか、びくともしない。
ただ、ドアノブにふれた瞬間、ポンと肩を叩かれるような感覚がある。
まるでなにか、長い爪でも生えた手に肩を叩かれたような感覚は、あなたの背中を寒くする。
【正気度喪失0/1d2】
あなたがその悪寒を無視して開けようとしても、扉を破壊しようとしても、どうにもなりそうになりそうにない。
・机に戻り、1枚目の便せんに向き合う
・机に戻り、2枚目の便せんに向き合う
・机に戻り、3枚目の便せんに向き合う
・机に戻り、4枚目の便せんに向き合う
・本棚を調べる
→図書館・目星のどちらかに成功
→失敗
あなたが扉を調べるのであれば、あかないことが分かる。
外から施錠するタイプなのか、びくともしない。
ただ、ドアノブにふれた瞬間、ポンと肩を叩かれるような感覚がある。
まるでなにか、長い爪でも生えた手に肩を叩かれたような感覚は、あなたの背中を寒くする。
【正気度喪失0/1d2】
あなたがその悪寒を無視して開けようとしても、扉を破壊しようとしても、どうにもなりそうになりそうにない。
・机に戻り、1枚目の便せんに向き合う
・机に戻り、2枚目の便せんに向き合う
・机に戻り、3枚目の便せんに向き合う
・机に戻り、4枚目の便せんに向き合う
・本棚を調べる
→図書館・目星のどちらかに成功
→失敗
あなたが扉を調べるのであれば、あかないことが分かる。
外から施錠するタイプなのか、びくともしない。
ただ、ドアノブにふれた瞬間、ポンと肩を叩かれるような感覚がある。
まるでなにか、長い爪でも生えた手に肩を叩かれたような感覚は、あなたの背中を寒くする。
そして、一度目、二度目よりもその力は強くなっているような気がする。
【正気度喪失0/1d2+1】
あなたがその悪寒を無視して開けようとしても、扉を破壊しようとしても、どうにもなりそうになりそうにない。
・机に戻り、3枚目の便せんに向き合う
・机に戻り、4枚目の便せんに向き合う
・本棚を調べる
→図書館・目星のどちらかに成功
→失敗
あなたが扉を調べるのであれば、あかないことが分かる。
外から施錠するタイプなのか、びくともしない。
ただ、ドアノブにふれた瞬間、ポンと肩を叩かれるような感覚がある。
まるでなにか、長い爪でも生えた手に肩を叩かれたような感覚は、あなたの背中を寒くする。
【正気度喪失0/1d2+1】
―――そこまでは、これまでと同じだ。
けれど、これまでと違う点がある。
あなたの腹に、なにか鋭い痛みが走る。
【ダメージ:1d6+1d4】
→死亡・意識を失った場合
→意識を保った場合
背後を見ても、敵の姿はない。
・机に戻り、3枚目の便せんに向き合う
・机に戻り、4枚目の便せんに向き合う
・本棚を調べる
→図書館・目星のどちらかに成功
→失敗
あなたが扉を調べるのであれば、あかないことが分かる。
外から施錠するタイプなのか、びくともしない。
ただ、ドアノブにふれた瞬間、ポンと肩を叩かれるような感覚がある。
まるでなにか、長い爪でも生えた手に肩を叩かれたような感覚は、あなたの背中を寒くする。
【正気度喪失0/1d2+1】
―――そこまでは、これまでと同じだ。
けれど、これまでと違う点がある。
あなたの腹に、なにか鋭い痛みが走る。
【ダメージ:1d6+1d4】
→死亡・意識を失った場合
→意識を保った場合
背後を見ても、敵の姿はない。
・机に戻る
・本棚を調べる
→図書館・目星のどちらかに成功
→失敗
あなたが本棚を調べれば、古めかしい本ばかりであることに気づく。
奥付を確認するのであれば、一番新しいものが大正時代。
古いにも関わらず真新しい本を見れば、ここが現実世界ではないことが改めて確認できる。
同時に、本棚の隅に、まるで隠されたかのように手鏡があることに気づく。
この部屋には何となくそぐわない、美しい手鏡だ。
見ていても、特に変化は訪れない。持ち歩きたいならばポケットにいれることができるサイズだ。
・机に戻り、1枚目の便せんに向き合う
・机に戻り、2枚目の便せんに向き合う
・机に戻り、3枚目の便せんに向き合う
・机に戻り、4枚目の便せんに向き合う
・机に戻り、5枚目の便せんに向き合う
・鏡を破壊する
あなたが本棚を調べれば、古めかしい本ばかりであることに気づく。
奥付を確認するのであれば、一番新しいものが大正時代。
古いにも関わらず真新しい本を見れば、ここが現実世界ではないことが改めて確認できる。
・机に戻り、1枚目の便せんに向き合う
・机に戻り、2枚目の便せんに向き合う
・机に戻り、3枚目の便せんに向き合う
・机に戻り、4枚目の便せんに向き合う
・机に戻り、5枚目の便せんに向き合う
あなたはなにかの理由から、鏡を破壊しようと試みる。
あなたがそれを望むのであれば、鏡は砕けちるだろう。
くだけた瞬間、あなたの後ろでなにかが倒れるような音がする。
あなたは引き寄せられるように、あるいは呪いのように振り返ってしまう。
そこには、背の高い、真っ黒な人型の化け物がいた。
腹だけが膨らんだ、ひどく奇妙な姿が。
パクパクと開け閉めされる、口のような器官にはサメめいた歯が並び、長く先の細い鼻が大きく膨らむ。呼吸が苦しいかのように。
それがなにであるかはわからない。
ただ、ひどく背筋を寒くする化け物だ。
【正気度喪失:0/1d6】
化け物はあなたの方へとかぎづめめいた手を伸ばし、そこで腹が割れた。
風船かなにかのように割れて、そのまま霧散した。
同時に、あなたの足元がぐらりとかしぐ。
命の危機を覚えるほどの揺れと、鏡の割れるような音を聞きながら、あなたの意識は暗転する。
あなたは意中の相手を思い浮かべ、始めて出会った時のことを書いていく。
最初は一枚しかなかったはずの便せんは、あなたの言葉が尽きるまで増えていく。
あなたの言葉が一言でも、万の言葉でも。
自分自身で「伝えたいことを伝えられた」と思った瞬間、便せんはふわりと舞い上がる。
あなたが手を伸ばそうとしても、それより早く、何かにつかまれたかのように浮き上がり、そのまま見えなくなる。
(羞恥心や戸惑いを感じるのであれば0/1の正気度喪失)
あなたが机の上を見るのであれば、そこには新しい便せんが用意されている。
『この恋文は、五つの設問が終わるまで貸してくれ』
『すべてが終われば、あなたに返そう』
『見せてくれれば、俺の目的はかなうのだ』
『そうして恋を集めれば、きっと彼女を悲しませずにすんだのだ』
誰かの後悔をつづった便せんはくしゃくしゃと丸まり、最初に見たものと同じように空気に溶けていく。
そうして、新しく表れた便せんには、やはり赤い文字で指示がある。
『次は、意識したキッカケを教えてほしい』
『それがあった人間は、それをどのように意中の相手に伝えるのだ』
『伝えられぬのなら、どのように文に込めるのだ』
2枚目の便せん:選択肢
・便せんに恋文を書く
・便せんに恋文以外を書く(文句・質問など)
・扉から出ようとする
・本棚を調べる
→図書館・目星のどちらかに成功
→失敗
あなたは意中の相手を思い浮かべ、意識したきっかけを書いていく。
文字の主に伝えるためではない、あくまであなたの大切な誰かに伝えるための恋文だ。
最初は一枚しかなかったはずの便せんは、あなたの言葉が尽きるまで増えていく。
あなたの言葉が一言でも、万の言葉でも。
自分自身で「伝えたいことを伝えられた」と思った瞬間、便せんはふわりと舞い上がる。
あなたが手を伸ばそうとしても、それより早く、何かにつかまれたかのように浮き上がり、そのまま見えなくなる。
(羞恥心や戸惑いを感じるのであれば0/1の正気度喪失)
あなたが机の上を見るのであれば、そこには新しい便せんが用意されている。
『協力を感謝する』
『次は、相手の好ましい点と、嫌いな点を伝えてはくれないか』
『俺には、うまく紡げなかったのだ』
3枚目の便せん:選択肢
・便せんに恋文を書く
・便せんに恋文以外を書く(文句・質問など)
・扉から出ようとする(1回目)
・扉から出ようとする(2回目)
・本棚を調べる
→図書館・目星のどちらかに成功
→失敗
あなたは意中の相手を思い浮かべ、好ましい点を、好きになれない点を書いていく。
文字の主に伝えるためではない、あくまであなたの大切な誰かに伝えるための恋文だ。
最初は一枚しかなかったはずの便せんは、あなたの言葉が尽きるまで増えていく。
あなたの言葉が一言でも、万の言葉でも。
自分自身で「伝えたいことを伝えられた」と思った瞬間、便せんはふわりと舞い上がる。
あなたが手を伸ばそうとしても、それより早く、何かにつかまれたかのように浮き上がり、そのまま見えなくなる。
(羞恥心や戸惑いを感じるのであれば0/1の正気度喪失)
あなたが机の上を見るのであれば、そこには新しい便せんが用意されている。
『協力を感謝する』
『次は、相手のために生きれるのか語ってほしい』
『人は恋ゆえに、どこまでできる?』
『夢を捨てれるのか? 家を捨てれるのか? 自分を捨てれるのか?』
『捨てれてしまうのが恋なのか』
『なにかを始めるのか? 例えば相手の好む何かを』
『なにかを生み出すのか? 例えば相手との子を』
『分からないのだ』
『人は、どこまで。どのように意中の相手と生きていくものなのか』
赤い文字の筆跡は変わらない。
最初から、少し読みづらいようなクセ字のままだ。
なにかを切望するかのようなその内容も、今までと同じように丸まり、空気に溶けていった。
4枚目の便せん:選択肢
・便せんに恋文を書く
・便せんに恋文以外を書く(文句・質問など)
・扉から出ようとする(1回目)
・扉から出ようとする(2回目)
・扉から出ようとする(3回目)
・本棚を調べる
・図書館・目星のどちらかに成功
→失敗
あなたは意中の相手を思い浮かべ、相手のために生きれるのかを書いていく。
文字の主に伝えるためではない、あくまであなたの大切な誰かに伝えるための恋文だ。
それは些細なことでも、重大なことでも構わない。
あなたは生きて、その相手となにがしたいのか。あるいは、その相手のためになにができるのか。
あの文字の主は、それをどう伝えるかを知りたいらしい。
最初は一枚しかなかったはずの便せんは、あなたの言葉が尽きるまで増えていく。
あなたの言葉が一言でも、万の言葉でも。
自分自身で「伝えたいことを伝えられた」と思った瞬間、便せんはふわりと舞い上がる。
あなたが手を伸ばそうとしても、それより早く、何かにつかまれたかのように浮き上がり、そのまま見えなくなる。
(羞恥心や戸惑いを感じるのであれば0/1の正気度喪失)
あなたが机の上を見るのであれば、そこには新しい便せんが用意されている。
『協力を感謝する』
『次が最後だ』
『人は、恋ゆえに死んでしまえるのか?』
『なあ、それを相手に伝えてくれないか』
『死んでしまうほどの思いであったと、そう伝えてくれることは』
『きっと相手の心を救うのだ』
『そうと教えてくれたなら、きっと俺はこうならなかったのだから』
5枚目の便せん:選択肢
・便せんに恋文を書く
・便せんに恋文以外を書く(文句・質問など)
・扉から出ようとする(1回目)
・扉から出ようとする(2回目)
・扉から出ようとする(3回目)
・扉から出ようとする(4回目)
・本棚を調べる
・図書館・目星のどちらかに成功
→失敗
あなたは意中の相手を思い浮かべ、相手のために死ねるのかを書いていく。
文字の主に伝えるためではない、あくまであなたの大切な誰かに伝えるための恋文だ。
それは相手の心をえぐるのか、あるいは喜ばせるのか。
それは相手にしかわからない。
最初は一枚しかなかったはずの便せんは、あなたの言葉が尽きるまで増えていく。
あなたの言葉が一言でも、万の言葉でも。
自分自身で「伝えたいことを伝えられた」と思った瞬間、便せんはふわりと舞い上がる。
あなたが手を伸ばそうとしても、それより早く、何かにつかまれたかのように浮き上がり、そのまま見えなくなる。
(羞恥心や戸惑いを感じるのであれば0/1の正気度喪失)
あなたが机の上を見るのであれば、そこには新しい便せんが用意されている。
『これで俺の知りたかったことはすべてだ』
『読み、集めた俺はわかっているのだろうか』
『恋を蒐集すれば、俺にもそれが分かるのか』
『恋文を持て余し、女を一人死なせた俺にも、それが』
『分かることを祈っている』
『協力してくれたあなたには、感謝をしている』
赤い文字を記した紙はくしゃりと丸まり、やはりどこかへと消えていった。
あなたの書いた手紙は、どこを探しても見つからない。
同時に、音がする。
後ろを見れば、扉が開いている。
あなたが扉をくぐると、くらりとめまいがする。
めまいがして、目を開ければ、見慣れた自室の天井が目に入る。
もしケガをしていたとしても、どこも痛まない。体におかしな点もない、いつも通りの目覚めだ。
ただ、あなたが布団から出た瞬間かさりと音がする。
そこには封筒があり、封筒を開ければ夢の中で書いた恋文がある。
後悔がにじんだ赤い文字はどこにもなく、あなたの書いた手紙がある。
あなたがそれをどうするかは、あなたの心に任せられる。
あなたは少し、おかしな夢を見た。
その名残が、なぜか現の世界にもあった。
ただそれだけの話なのだから。
正気度報酬:なし
*手元にある手紙は、ただの手紙だ。誰かに内容がバレているといったこともない。
あの奇妙な夢の、赤い文字の主を除けば、だが。
→背景へ
急激な揺れを感じて目を閉じる。
命の危機すら感じて目を閉じる。
けれど、危惧したような痛みはいつまでたっても訪れない。
次第に意識が落ち着いてついてくれば、背中にいつも感じている寝具のぬくもりを感じる。
目をあければ、そこには自室の天井がある。
どうやら、奇妙な夢を見ていたようだ。
あの化け物を見たことは気分が悪いが、それだけだ。
どこもケガをしていない、体におかしな点もない。
あなたは無事に日常に帰ってくることができたのである。
正気度報酬
夢の理不尽なルールを受け入れず抗ったことに対し、1d3
神話技能
奇妙な生き物とその死にざまをみたことにより、+1
恋文を書く途中だったのであれば、どこにもない。
アレに何を書いたかは、あなたしか知らない。
あの奇妙な赤い文字の主を除けば、だが。
→背景へ
鋭い痛みを感じ、意識を失った。
しかし、目をあけた、そこには自室の天井がある。
どうやら、奇妙な夢を見ていたようだ。
どこもケガをしていない、体におかしな点もない。
ただ、自分が死にかけた・あるいは死んだということは、奇妙に胸を不安にさせる。
【失神に対する正気度喪失:0/1d3】【死亡に対する正気度喪失:1/1d6】
不安にはなるが、それだけといえばそれだけだ。
あなたは無事に現実世界に戻ってくることができたのである。
正気度報酬
夢の理不尽なルールを受け入れず抗ったことに対し、1d3
恋文を書く途中だったのであれば、どこにもない。
アレに何を書いたかは、あなたしか知らない。
あの奇妙な赤い文字の主を除けば、だが。
→背景へ
昔々、大体大正くらいに生真面目で金持ちな若い男がいました。
男はとある女少女出会い、友人として付き合いを深めます。
男はごくごく普通の人間でした。女性の自主性には、少しばかり理解があるだけの。
少女は冒涜的な魔術師の家系でした。
本来ならば、男の財産をかすめ取るためだけに縁を結んだ。
ただ、少女は次第に男を心から愛し、恋文をしたためました。
男はそれを受け取り、キッパリと答えました。
『自分にそのような情はない』
『君を友人以外のものに見たことはない』
少女は絶望しました。
絶望し、身を投げました。
少女の親は、少女を喪ったことを惜しく思いました。
それは親の情ではなく、手ごまを喪った復讐でしたが。
理由は何であれ、少女の親は男に一つの手鏡を与えました。
『これはあの子の遺品』
『肌身離さず持っていておくれ』
『嗚呼、なんて不憫なあの子。慕った男に、相手にもされず』
『お前は知るべきだ』
『あの子の思いをしるべきだ』
『そう願ってこの鏡を見れば、その願いがかなうはずさ』
男は少女の死を心底悲しみました。
責任も感じました。
言われるまま、鏡に願いをかけました。
『あの聡明な少女を愚かにを殺した、恋が知りたい』
その手鏡には、呪いがかけられていました。
人を人ならざるモノ、スペクトラル・ハンターへと変貌させる呪いが。
かくして、その男は化け物と帰られ、少女の両親が作り出した夢の世界を守る怪物となりました。
探索者が扉を破壊さえしなければ、スペクトラル・ハンターは手を出しません。
なお、手紙を回収しているのはスペクトラル・ハンター。
探索者の向いに座って、ずっと見守っています。
探索者が歩き回っている間は、ぶつからないようにふるまっています。
その存在は手鏡に結びついており、手鏡を破壊されれば消え失せます。
空間を警護する怪物が消えれば、不安定な夢の世界は破壊され、恥ずかしい恋文を書くことなく帰還することができるというわけです。
最後に現実世界に手紙があるのは、ご都合主義です。
鏡を入手していたとしても、現実世界に持って帰ってこれないのも、ご都合主義です。
いいじゃないですかクトゥルフ神話夢と密接なつながりあるじゃないですかご都合主義万歳。だってこれは無料のフリーシナリオだから!
でも誰かいい感じの理屈をつけてくれたらシナリオ作者が喜びます。
スペクトラル・ハンター(オリジナル要素ありの亜種)
STR20・CON8・SIZE18・INT3・POW17・DEX10
武器:はさみ 40% 噛みつき 20%
扉を何度も調べると背後から奇襲してくるのはコイツ。
とある青年の成れの果てでもある。
この空間を守るために存在し、この空間を作り出した目的である「恋文の蒐集」を行っている。
意思は本家スペクトラル・ハンターよりも薄弱。決められたプログラムのようなものである。
シナリオ中に現れる文字は今の彼が書いているわけではない。この空間が生まれた時に『自動的に浮かび上がるもの』として設定されていたものである。
鏡を破壊しようとする探索者に何もしない理由は一つ。
このスペクトラル・ハンターのなりそこないは、鏡が自分を形作る核であることなど、ちっとも知らないためである。